2010年5月 ニューヨークという街

ニューヨークという街は同じアメリカでもアメリカの他の地域とは全く違うとよく言われますが、それはきっと東京が日本中から集まってきた人の街であるように、ニューヨークが世界中から人々が集まってきている街だからかと私は思います。様々な人種、国籍、宗教が混在し共存しています。

それは文化にも言えることで、ヨーロッパや他のアメリカの地域から展覧会が巡回してくることも多いと思います。

2010-05

1月から国際写真センター(ICP)で開催されていた「Twilight Visions : Surrealism, Photography and Paris」は、今月で展示がおわりますが、これもパリで開催されていた展覧会が旅をしてニューヨークにまでやってきたものです。

この展覧会はシュールレアリズムの写真展で、1920年代から1930年辺りのパリで活躍していた作家の作品を主に展示しています。ICPは写真センターですが最近はビデオ作品も展示されていますし、資料として本なども一緒に展示されることがあります。今回も写真だけにとどまらず、映画や本などをあわせて150点以上の作品が出展されていたそうです。

以前ICPに来ていた頃はあまり感じなかったのですが、最近の展示では今回のようにたくさんの資料が置かれていることがよくあります。

作品というのは見てすぐにメッセージが理解できることもあれば、なにが良いのか、どういう意味が含まれているかなど、分からない作品も同じように存在します。そういう時に作品のタイトルなどの情報と一緒に作品の説明が書かれていると理解が深まったり、謎が解けたりします。本等の資料を目にすると、読めないような資料であったとしてもなんとなくその時代、雰囲気なども一緒に感じることができ、作品をより身近に感じることができます。

ニューヨークという場所はとてもエネルギーの強い街です。夢を追いかけてやってくる人が多いのも、きっとニューヨークという街がしっかりと受け止めてくれるからだと思います。そして人々はお互いを受け入れています。他のところからやってきた文化、芸術に対しても来るもの拒まないこの街だからこそ人の流れに沿ってたくさんの人や文化がNYに旅だってくるのでしょうね。

(text・photo/澤田知子)

澤田 知子
フォトアーティスト、成安造形大学2000年卒。
現在、文化庁在外研修員としてニューヨーク在住。
第29回木村伊兵衛賞受賞。
セルフポートレートの手法で「内面と外見の関係」をテーマに作品を制作し、国内外で発表している。

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