2009年9月 美術館を楽しむ方法

食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。日本にはたくさんの「秋」がありますがニューヨークでもたくさんの美味しいお野菜が夏から引き続きグリーンマーケットにあふれ、ハロウィンが近づくにつれてスーパーにはハロウィン用のカボチャがふえていきます。そして8月まではゆっくりとした時間が流れていたアート界にも「芸術の秋」にふさわしい活気が戻ってきます。本格的にたくさんの新しい展覧会がオープンするのは9月末から10月初め頃かと思いますが、すでにいくつかの展示は始まり、美術館だけでなく画廊も秋の最初の展覧会をすでにオープンさせています。
私がこの秋に最初にみた美術館での展示はたしかメトロポリタン美術館で開催されている「Vermeer’s Masterpiece The Milkmaid」展でした。この展覧会ではフェルメールが残した数少ない作品の中の6点をみることができます。
その展覧会のあとでペインターのアメリカ人の友人に会い、フェルメール展に行ったことを話していたら、なんと私の友人はペインターにも関わらずフェルメールを知らない様子。びっくりしながらも、そんなはずはないと話を続けていたら彼女が一言「あ?ヴァーミアー(ヴァミアー)のことね。」
ゴッホと呼ばれている“Vincent van Gogh”が英語では“ヴァンゴー”と呼ばれていることは以前から知っていましたが、“Johannes Vermeer”が英語では“ヴァーミアー”(カタカナで表記するのはむずかしいのですが)となるとは知らず、さらに驚かされたのでした。写真のことならまだしも、絵画についてはまだ知らないことも多いのですが、英語も含め、まだまだ学習の必要なことばかり。
常にイベント事や刺激に事欠かないニューヨークですが、「芸術の秋」とともに今私が楽しんでいるのは「ファッションの秋」です。たいてい毎年ニューヨークは「朝になったら突然夏から冬になっていた!」というくらい秋がとても短いのですが、今年は夏になるのも遅かった上に、秋が長く続いています。街を歩けばショーウィンドウはもう秋から冬の装い。そしてファッションウィーク中にはニューヨークコレクションをはじめ色々なファッション関連のイベントも行われます。
めずらしく長い今年の秋に何の秋をプラスしようかまだまだ考え中。でも時間を上手に使うことだけは心がけたいと思っています。

(text・photo/澤田知子)

澤田 知子
フォトアーティスト、成安造形大学2000年卒。
現在、文化庁在外研修員としてニューヨーク在住。
第29回木村伊兵衛賞受賞。
セルフポートレートの手法で「内面と外見の関係」をテーマに作品を制作し、国内外で発表している。

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