2009年1月

2009-01-1
はじめは飛行機に乗るのもやっと、英語もろく話せない私が2007年からニューヨークに住み始めました。そして去年の秋から新しいアパートに引っ越して気持ちも新たに今もニューヨーク生活を送っています。
ニューヨークはアメリカの中でも特別で「ニューヨーク」っていう1つの国みたいだという話は耳にしたことがある方も多いかもしれません。私はアメリカの他の地域に住んだことがないので実際にどのように違いがあるのかは分かりませんが、日本の常識が通用しないなんて事もよくあります。
初めてニューヨークに住み始めた頃には驚くこと、大変なことは山ほどありましたが、約1年が経ち引っ越しも日本人向け?のとても丁寧な引っ越し会社さんに出会うことができて無事に終了と思った矢先、事件は起こりました。
私が引っ越した新しいアパートは不動産屋さん曰く約100年前くらいに建ったという古い建物で、エレベーターがとても小さく、去年こちらの友人が安く譲ってくれたとても座り心地の良いソファがエレベーターに入らなかったのです!追加料金を払えば階段を使って14階まで運んでくれるというので、仕方なくお願いしたら階段も通れない!引っ越し屋さんには、このソファなら通りに捨てておけば1時間もしないうちに誰かがきっと持ち帰るから処分は心配しなくて良いよ、と言われ、そんなぁ〜と諦めずにいたら、引っ越し屋さんのボスが「カウチドクターに頼むか?」と聞いてきたのです。何?カウチドクター???どうしてもソファをキープしたい私は何でもいいやとカウチドクターに連絡してもらうことに。1時間ほどでカウチドクターが2人やってきてアパートの地下室で何やらソファを分解!私は携帯電話のつながる自分の部屋で他の電話を待たなければならなかったので、友人にそこは任せて部屋で待っていると2つに別れて小さくなったソファがエレベーターで上がって来たのです。それから彼らは私の部屋で作業を続行。いま私の部屋には以前と全くかわらないソファがあります。ただ1つ違うのは、ソファの裏(底)にカウチドクターのネームタグが取り付けられていること。長い間ニューヨークに住んでる友人も驚いていました。これは狭い入口や小さいエレベーターが多いニューヨークだけの話だそうで、その時小さくなったソファはカウチドクターの2人と私の友人と一緒にロスアンジェルスタイムスの記者とカメラマンも部屋にやって来たのです。ロスアンジェルスではカウチドクターなどいないらしく、取材にきていたのでした。昨年の6月に私はロスアンジェルスタイムスに少し記事が出ましたが、2回目のロスアンジェルスタイムス掲載は私のソファでした。これからまだどんな驚くことがあるか楽しみなニューヨーク生活です。
2009-01-2
(text・photo/澤田知子)
澤田 知子
フォトアーティスト、成安造形大学2005年卒。
現在、文化庁在外研修員としてニューヨーク在住。
第29回木村伊兵衛賞受賞。
セルフポートレートの手法で「内面と外見の関係」をテーマに作品を制作し、国内外で発表している。

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