いかに情報を収集するか その1

情報収集について考えてみる

デザイナーは新しいアイデアや面白いアイデアを求められます。

新しいアイデア、面白いアイデアって何でしょうか。
どういうアイデアが新しく、面白いのか。また、それらはどうすれば手に入るのか。
皆さんは考えたことがありますか?

現在、毎日ものすごい量の情報が様々なところから発信されています。情報を発していたのは、新聞や雑誌、テレビ、ラジオ、作家などが主なものでしたが、インターネットが生まれてからはそこに各個人が加わり、情報発信源は異常なほど増えました。今では、携帯電話などを使って誰でもどこからでも情報発信できる時代です。とにかく、すごい量の情報が生み出され続けています。

さて、このあまりにも多すぎる情報を私たちはどう使えばいいのでしょうか。全てチェックするのは不可能ですよね。なんせ、読んだり見たりするスピードよりも増えるスピードの方が早いのです。その差はどんどん開いていきます。ここで考えられる対処方法は2つです。

  • 情報を選ぶこと
  • 取得するスピードを早くすること

みんなが面白いと思っている情報を探せ

全てを手に入れることができないなら、より良い情報を選ぶしかありません。ここで問題になるのは、「何が良い情報なのか」です。これは、結構難しい問題です。全ての情報を比較して、内容を吟味し、その情報が持つ可能性や機能性を検証できればいいのですが、先ほども書いたようにそれは不可能です。ならば、次善策を講じるしかありません。次善策とは、「良質な情報提供者」を探すことです。みんな学校に行きますよね。小学校や中学校などもそうですし、大学や専門学校もそうです。なぜ、学校に行くのでしょうか? それは、そこが良質な情報提供をしていると信じているからです。先生は良質な情報提供者である場合が多いと思っているからでしょう。それが本当かどうかは、会って確かめるしかありませんが。

インターネットでは、この良質な情報提供者を比較的見つけやすい仕組みになっています。ハイパーリンクというシステムがあるからです。良質な情報は、みんなが求めています。だから、自然とたくさんのリンクが作られるようになるのです。逆説的にいえば、たくさんの繋がりを持つ情報が良質な情報ということもできるでしょう。それだけ、たくさんの人が必要としているからです。ということは、たくさんのリンクを持った情報提供者を探し出す仕組みを持てばいいんです。有名なサービスでは、「はてなブックマーク」があります。

はてなブックマークは面白いと思った記事をブックマークすることができるサービスです。WEBブラウザのブックマークと違うところは、そのブックマークを公開して他人と共有したりできるところです。ブックマーク数はランキング表示され、たくさんの人が面白いと思った記事をすぐ見つけることもできます。同様のサービスにStumbleUponなどがあります。また、Googleなどの検索サービスも同様にリンクノードの多い情報が検索上位に来るシステムです。たくさんの人が面白いと思っている記事をすぐに見つけられるこれらのサービスを利用することで、良質情報に近づくことができます。闇雲に広大なネットをさまよっていてもなかなか良い情報にはたどり着けません。これらのサービスは、広大なネットの海を航海する際の羅針盤の役割を果たすことでしょう。

みんなが知らない情報を探せ

はてなブックマークやStumbleUpon、たくさんの人が選んだ情報なので面白いのはたしかなのですが、それゆえにその情報は有名すぎるという問題があります。使えるネタはみんなが知らない情報である場合が多いです。知らないから知りたくなる。見たいと思わせられるのです。こういう情報は、他人と違うことをしたり、普通の人は面倒くさいと思ってしまうようなことをあえてやったりしないと手に入らないのです。普通の人が知らないレベルにまで、知識を深めることでそういう情報を手にすることもできます。専門書を読んだり、論文を探したりすることは重要な手段となります。WEBサイトにしても、より何かに特化した情報を提供しているところをチェックすることが重要になってきます。

さらには、ネット上ではない場所を探すことも重要でしょう。本当に利益をもたらすような情報は簡単には手にはいらないようになってるものだからです。一子相伝の秘技といわれるようなものは、他人に知らせないからこそ価値があるわけですよね。そういうものは簡単には手に入りません。少なくともタダで入手するのは難しいでしょう。やはり書籍など購入する必要があります。どの本が有益かは、ネットで調べることができます。amazonやブログなどで誰かが書いている書評を参考にするといいと思います。

インタビューも有効です。直接足を運んで話を聞くのです。本は著者が一方的に内容を決めて書いていますが、インタビューはこちらから聞きたいことが聞けるという利点があります。時代を経てもこれは究極の情報収集法なのかもしれません。しかし、気を付けたいのは話を聞く前にある程度はその分野の勉強をしなければならないということです。自分もそれなりに話題を理解していなければ話になりませんし、相手に失礼です。

情報収集は2段構えで

以上をまとめると、みんなが面白いと思っている情報と、みんなが知らない情報を探しましょうということです。インターネットはそういう活動に非常に適した仕組みを持っています。

才能は情報の集め方によって決まる

ここからは、かなり個人的な意見となります。僕は個性というものに対して懐疑的な見方をしています。また、生まれ持った才能というものに対しても同様です。人生はカスタマイズできると思っています。

どういうことかというと、例えば、絵が得意な人とそうじゃない人というのがいます。これは事実です。しかし、なぜそういう能力の違いが生まれたかというと、絵が上手な人は絵を描くのが好きだったからたくさんの絵を描いてきたのに対して、絵が上手じゃない人はそうでもなかったためあまり絵を描いてこなかったからです。訓練の度合いが違うから、能力に差が生まれているのだと思います。ただ、それだけのことです。

もちろん、体力や体格には違いがありますし、先天的な体質というものも違ったりしますが、大半の人のもともと持っているポテンシャルは似たようなものです。訓練次第でどうにでもなるのです。このことは、学習についても言えます。デキるデザイナーの近くにいて一緒に仕事をしていれば、そのうちそのデキるデザイナーの考え方が乗り移ってきて、近くにいる人もつられてデキる人になる場合があります。これについては経験があります。人は周りの環境に染まるんですよ。

良い情報提供者の近くにいるうちに、そのノウハウや考え方が乗り移ってきて、近くの人も良い情報提供者に近づきます。良い本を読んだりするのは、著者の思想を自分に移植する行為です。他人の思想と自分の思想が融合して新しい自分を作る。ですから、悪い思想を持ってる人の近くにいるとよくないのです。何が良くて何が悪いかを判別するのが、また難しいですが…。まぁ、とにかく、個性とはそうやって作られるものです。いろんな人の思想が自分の中で様々なくっつき方をした結果なのです。ならば、できるだけ良質な思想を取り入れなければ、損じゃないですか? 良質な個性を作ることができれば、人生はバラ色です。

長くなったので、記事を分けます。次は情報収集法の種類について考えます。

森田健(講師)

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